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(11/14) Derivatives – Options have a future
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20091114日付け、The Economist誌のLeader欄に掲載された記事です。

 

デリバティブ規制に関する現状をまとめた記事です。基本的なメッセージは、デリバティブは有用性があるが、規制は必要、ということです。この記事が指摘するとおり、デリバティブは企業が様々なリスクに対する保険を提供するものです。リスクの種類は詳細に見れば千差万別なのでしょうが、基本的な性格はそれほど変わるとは思えません。例えば、輸出企業であれば円高を嫌うでしょうし、輸入企業の場合には逆に円安を嫌うことになります。どの水準まで耐えられるかとか、どの時点でヘッジをしなければいけないか、といったことは異なりますが、ヘッジしなければいけない内容は業態によってある程度に通ったものになります。そう考えると、取引所を通して提供させる画一的な契約で基本的なヘッジはできてしまうと思います。店頭デリバティブという形で企業ごとのニーズに合わせたテーラー・メードのリスク・ヘッジを提供させ続けることにどれだけの価値があるのでしょうか。経済的な価値を考えると、少なくとも後者は前者よりも割高にならなければいけません(仕立てた背広がつるしの背広よりも高いのは当たり前です)。もし、取引所に取引を集めると最終利用者のコスト負担が高くなる、というのであれば、店頭デリバティブの提供元はもっと自らが負うことになるリスクに対して対価を最終利用者から徴収すべきだと考えることはできないでしょうか。

 

もうひとつ考えられるのは、デリバティブをもっと単純にして仲介者をなくすことを試みることも可能ではないかということです。為替の例では円高を望む企業とそうでない企業が存在するわけです。それらの企業が直接交渉をして取引をすることができる場があっても言いように思います。取引所で取引を行うようになることがそれを可能にする第一歩です。金融商品に関するデリバティブは比較的歴史が浅いため、銀行が仲介者として機能してきましたが、商品を単純化し、取引できる場所を用意することで、仲介者に余分な費用を払うこともなくなり、また仲介者が必要以上のリスクを負うことで破綻する可能性を減らすことにもつながると思います。

=========================== (本文) =========================

Derivatives – Options have a future

デリバティブ − オプションには未来がある

 

経済はデリバティブを必要としている。しかし改革を行うことは理にかなっている

 

メソポタミアのハムラビ王はおよそ4000年間にデリバティブの利用を規制した。日本人は1650年ごろから米の先物を取引してきた。人類が売買をするようになって以来、コモディティや資産の価格を基にした契約が存在し続けていることは、これらの契約が非常に有用であることを意味している。

 

デリバティブは個人や企業が自らのリスクに対して保険を得ることを可能にする。火事や盗難によって自分の所有物が損失を受けることを恐れるように、企業は為替や金利の動向によってすばらしいアイデアが損失を生み出す状態に変わってしまう可能性を危惧している。デリバティブはそのリスクを軽減することを可能にする。しかし、取引の反対側に誰かが存在することが必要になる。そして、通常は投機家が必要とされる。投機家の中には破綻するものも出るだろう。火事や盗難に対して保険を提供人は、長年にわたる経験に基づいて保険料を設定する。金融市場はその性質上予測可能性が低いものである。

 

最近の危機で問題だったのは、投資家が不動産の価格は予測が可能であると誤って信じ、アメリカの住宅市場を背景に巨大なデリバティブの建造物が作り上げられてしまったことだ。さらにことを悪化させたのは、規制当局がデリバティブの利用と不動産ローンを証券化して一体化させることが金融システム全体に公平にリスクを分散させると誤って信じていたことだ。したがって、銀行がバランス・シートを従来以上の規模でレバレッジをかけることを容認してしまった。実際、不動産が破綻したリスクの多くは未だに銀行の中に存在し続けている。デリバティブの複雑な性格が、エクスポージャーの把握を困難にし、ほとんど全ての銀行に対する信頼が失われることにつながっている。

 

デリバティブが問題を拡大させる傾向があることは、規制当局がいくつかの種類の取引の禁止を要求することにつながった。システム全体に及ぶリスクを生み出す可能性が経済的な有用性を凌駕していると言われている。20年ほど前に同様の議論が行われていた。この時、1987年のブラック・マンデーに株式先物の原因であったのではないかとされ、イギリスの地方議会が金利スワップというよくわからない世界の中で損失を出した。

 

しかし、いくつかの適度な改革が行われた後、株式や金利の先物は大きな事故もなく取引が行われ続けている。これらに関しては、今回の金融危機の中でも問題はなかった。同様のことはより複雑なものについても当てはまる可能性がある。さらに有害であるとされているクレジット・デフォルト・スワップでさえ有用性はある。債券を購入するのに含まれる様々なリスクから倒産リスクを切り離すことを投資家にとって可能にさせることで、事業を行うための資本調達コストを減らすことができる可能性がある。禁止することによって、目的の達成につながる可能性は低い。議会は1950年代にたまねぎの先物を禁止した。投機家が野菜の価格を操作しているということが理由だった。この試みは涙に終わった。それ以来たまねぎの価格は以前にないほど変動が大きくなってしまった。

 

決済と現在の危険

しかしながら、より適切な改革が必要とされている。より多くのデリバティが取引所と中央決済機関を通して取引されることを促す提案されている法案は、支持するに値する。市場参加者が何をしているかを監視することが容易であるからだ。資本を積み増すことに対する要求は高まる必要があり、銀行がレバレッジに関する規制を回避するために安易にデリバティブを利用することはできなくなる。

 

最も扱いにくい問題は、製造業などの最終利用者の適用除外に関することだ。企業がリスクのヘッジを行うことを可能にすることがこの商品の本質である。しかし規制が金融機関よりも最終利用者に優位に働くようになると、取引が銀行から離れて最終利用者に集まるようになるだろう。かつて世界最大の保険会社であったAIGは、自らの強固な信用格付けを利用し信用破綻に備えた補償を売却することによって「安易に金儲けができる」と考えていた。実際は、墓穴を掘ってしまった。

 

これらの改革はデリバティブを利用する費用を上昇させる可能性がある。しかし、必ずしも悪いことではない。火事や盗難に備えた保険料が上昇しても、本当に保険を必要とする人はそれでもあり金をはたく。

 

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