スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | | - | - | pookmark |
Entry: main  << >>
(インドネシア特集23) Acacia Avenue (最終日)
JUGEMテーマ:アジア
JUGEMテーマ:時事ニュース
JUGEMテーマ:経済全般
 

インドネシアが環境に及ぼす影響を検証した記事の最終日です。これまでの掲載分もあわせて全文を掲載します。

 

シンガポールやマレーシアで霞(haze)がしばしば問題になります。私自身はあまり気になったことはないのですが、私の同僚の中でも敏感な人は喉の痛みを訴えています。スマトラ島の森林火災が霞の原因だと言うことは今までも良く聞いていました。問題を解決するように迫る国々と、あくまでも国内の問題だとするインドネシアの対立は新聞でも良く取り上げられています。

 

森林破壊をお金で解決しようとする国際的な試みがあるようにこの記事にも書いてあります。果たしてそのようなことが可能なのでしょうか。何もしないよりはましなのかもしれませんが、日々の収入を得るためには森林の転用を余儀なくされる人もかなりいるのだと思います。

 

多くの国がインドネシア産のパーム油などの森林転用からもたらされる資源に依存しています。森林規制が大幅に強化され生産が激減するようなことになればこれらの国々も困った事態になるのではないかと思います。その一方で生産を制限することにつながる森林転用の制限を試みている。これほど単純な図式ではないのだと思いますが、何か矛盾を感じます。

 

長い間続けてきたインドネシア特集も明日で終わりの予定です。

=========================== (本文) =========================

Acacia avenue  アカシアの道

 

インドネシアの熱帯雨林の減少をどうやって救えるか

 

スマトラ島に位置するリアウ県の首都、ペカンバルからテルク・ビンジャイまでの4時間のドライブは、景色としては単調になりがちである。何マイルも続くパーム油の大農場とさらに何マイルも続く厳格に管理されたアカシアの木の列が交互に現れる。アカシアはパルプ材として育てられている。時折現れるバナナの森と時代遅れのゴムの大農場がちょっとした変化を与えてくれるだけだ。材木を山のように積んだ大型トラックが県をつなぐ高速道路を頻繁に行きかう。積荷のアカシアの材木は、すれ違う時に軽くかすめそうになる。行き先のひとつは、サイナー・マス・グループのひとつであるAPPの子会社、インダー・キアット製紙会社の向上だ。別の行き先は、スマトラ島のもうひとつの大手製紙会社APRILの工場だ。

 

幹線道路を外れると、小さい「自然」の森が、材木会社によって切り開かれた砂交じりの広い回廊に沿って生き残っている。比較的最近一掃されたものもある。白い煙に覆われて、泥炭の土が黒くなった切り株の下でくすぶっている。荒涼とした樹皮のない状態で数本の木が、戦場で闊歩する骸骨の幽霊のように立っている。その下ですでに油やしが伸び始めている。インドネシアの最近のコモディティ・ブームを煽っている地元の農民によって植えられたのだ。

 

テルク・ビンジャイでは、400人の家族の村がカンパー川の土手とその近隣のテルク・メランティに不規則に広がっている。ここの農民は圧迫されていると感じている。材木の利権が与えられた土地の中で生活しているため、農地の背後にある森林に入ることはすでに制限されている。川の対岸、カンパー半島の森林5000ヘクタールの権利が与えられることを要望している。この付近は、70万ヘクタールの泥炭の森林で、虎、ヒグマ、オオイヌワシなどの絶滅危惧種の住処であり、大農園会社、森林の住人、地元のNGO、国際的なNGOの間で争われている。

 

村民が目をつけている拡張の場所は、利権を与えられた土地の一部にも及んでいる。土地に対する法的な権利がないことは認めているが、この土地がアカシアに植え替えられるのは違法であると言っている。この地域は保護の対象になっていることが理由だ。そして、村民は慣習上の権利を主張している。彼らの家族は何世代にもわたって森林を利用してきた。未だに、ラタン椰子、燃料、ミツバチ、狩り、家や船を作るための木材をそこに依存している。しかし、資源は責任を持って利用されている、と地元の農民のリーダー、モハンマド・ユースフは主張する。「我々は最高の木しか伐採しない。」そして必要以上に取ることはしない。

 

違法ではあるが、農民の中には川の向こう岸に広がる人気の高い森林に対する権利を主張している人もいる。そこですごし始めて2年になるある人は、開墾のための火でテルク・ビンジャイにあった彼のココナツ林が破壊された後、メランティの村長が6ヘクタールの権利を与えてくれたと言っている。彼は油やしを植えている。近くの熱帯雨林から聞こえてくるチェーンソーの音が響く小さい小屋で話をしていたとき、彼は貧しくて12歳と14歳になる子供を学校に行かせることができないと語った。子供たちは彼の農場で働き、泥炭の土地を転換させることを手伝い、憂慮すべきインドネシアの炭酸ガスの排出を増やしている。

 

やめよう、泥炭のために

インドネシアでの熱帯雨林の伐採は、世界の温室効果ガス(GHGS)の大きな要因のひとつであり、その結果として温暖化を招いているのだと長い間認識されてきた。炭素の排出でインドネシアを凌ぐのはアメリカと中国だけだという衝撃的な統計の原因もこれである。しかし今、注目を集めているのは木の下の土、特に泥炭に変わってきた。前アメリカ副大統領にして天候の変化に関する熱心な活動家であるアル・ゴアは、土壌の表面2メートルが地球全体の直物が持つ炭素の3倍を含んでいるという証拠を示している。そして、泥炭を燃やしたりするような土壌の分解がインドネシアの高いレベルの排出権の主な原因になっている、としている。

 

環境NGO団体、グリーンピースによると、リアウの泥炭土壌は世界中のどこよりも1ヘクタールあたりの炭素濃度が最も高い。インドネシアのほかのどこよりも、リアウの泥炭は姿を消している。生えている木は刈り取られ、土地は放置されるか大農場へと転化されるかした。年間18億ドルの温室効果ガスがインドネシアの泥炭を分解したり燃やしたりすることで排出されている。NGO団体、WWFの計算によると1990年から2007年の間に、リアウだけで、ドイツが今日と議定書で誓った義務を果たすために削減する量以上の二酸化炭素を排出している。

 

テルク・ビンジャイの対岸のちょっとした森林を一掃するような小規模な入植者は問題のほんの一部にしか過ぎない。リアウ(WWFのユミコ・ウリョウによると「インドネシアの森林破壊の中心」)およびインドネシア全体にとってもっと重要なのは大規模な商業活動だ。非合法な伐採や森林を大規模農園に転換することだ。WWFの推計では、リアウを覆っていた森林のうち過去25年間で失われたもののうち、29%は油やしの大農場になり、24%は製紙会社によってパルプ材に変えられた。この数字には、供給者によって代えられたものは含まれていない。

 

インドネシアの森林に関する他の統計と同様に、違法な伐採がどの程度行われているかについては議論がある。ある試算では、EUが昨年インドネシアから輸入した16億ドルの価値のある森林から作られる商品(輸入が禁止されている未加工の木材は含まない)の73%が非合法に倒された材木を原料としている、という。しかし、この推測は合法だと見ることが可能な材木から推論から作りだしたものだ。方法は、もともとの森林保有者がしばしばあいまいなため非常に複雑なものだ。インドネシア政府の推計では、非合法なものは10%に満たない。EUと共同で材木の輸出業者に対して免許制を立案することを始めている。これは今後世界中に適用される予定だ。インドネシアは、アメリカとも困難な問題に直面している。国内の材木製造業者とNGO団体にという通常ではありえない組み合わせによって動機付けられた議会が、昨年、レーシー法を修正した。この法律は1900年に作られたもので、野生の動物の違法な商業輸送を禁止するものである。今では、この法律が違法な木材商品にも適用されるのだ。

 

森林を非合法伐採からほぼすることと法律による強制は、1997年以来改善してきたと言われている。この年、スマトラとカリマンタン(ボルネオ島のインドネシア領)での森林火災が有害で息の詰まる霞で東南アジアのほとんどの地域の息を詰まらせた。火はエルニーニョ現象で長く続いた旱魃によって広がった。多くの火は、違法に伐採された土地を一掃するためにつけられた。そして今でも、地域に定着した合法的な伐採会社が、犯罪者と共同で利権を与えられた土地の端のほうで伐採を行っている。地方分権が法律の強制の努力を複雑にしている。地方政府は、管理を強化するために中央政府が行う努力に不快感を示している。

 

悩みのホットスポット

インドネシアの政府は、批評家が主張するほどには地球を焼き焦がしていることはないと否定する。インドネシアWWFの前の理事で、現在は天候の変化に関する国家委員会の事務局の責任者であるアグス・プルノモは、インドネシアが炭素排出の順位表の3位に位置しているのは、1990年代の悲惨なエル・ニーニョ現象の後遺症だと言う。もし深刻な森林火災が4年間なかったら、インドネシアは15から20位ぐらいに滑り落ちるだろうと主張する。「ホットスポット」(小規模な森林火災) − 衛星からの観測では7月までにリアウだけで3764件合った − は、「たいした問題ではない」と考える。ホットスポットは今では犯行現場として指定され、油やしを植林することは許されていないと彼は言う。もしつかまると、訴追され時には投獄される。

 

温室ガスを減らし温暖化をなくすことはインドネシア自身の利益でもあると彼は指摘する。東南アジアの経済および環境プログラムの今年の研究では、全体を530の地域に分けて、天候の変化に対してどの程度危険にさらされているかの地図を作成した。最も危険にさらされている上位10位のうち、7ヶ所がインドネシアで最も人口が多い島、ジャワ島であった。そこでは、旱魃、洪水、地すべり、海面の上昇が次第によく見られるようになってきている。

 

さらに急を要する事態は、例えば、リアウで現在、局所的な霞の被害を受けていることである。1997年に見られた黄色い霧が、目を刺激を与えたり、のどが焼け付く感じがしたり、航空機の邪魔をしたりしたようなことはないが、デュマイの町では6月及び7月に深刻な呼吸器の病気の急増が記録されている。地方政府の地球物理学、天候学、気象学委員会の責任者を勤めるブルチャー・ドロクサリブは、リアウは局所的に悪化した世界温室化にかかっていると考えている。1982年に78%であった森林面積が今日27%に縮小することで、リアウの最低気温は平均で2度上昇したと、彼は推測している。

 

汚職の容疑の調査のために事実上2年間の禁止期間を終えて、リアウでは今年本格的に伐採が再開された。環境保護活動家はこれを選挙で党が資金調達をする必要があったことと結び付けている。

 

大手の製紙会社やパーム油会社は環境保護家からの攻撃に対して幾重もの防御を用意している。油やし大農園の影響に関する心配が広がることに対応して、大手の製造業者と消費者は継続的な生産に関する円卓会議に参加した。会社は法律に従っていて、利権を購入した「生産用の」森林しか伐採していないと主張する。しかし、彼らに批判的な立場の人からは、彼らがあまり誠実とは言えない下請けからも購入していると言う主張が聞こえる。そして、今年は禁止期間があったことで製紙会社が大農場の森林を通常の年に行われるのよりも早く使い込んでしまっているので、追加購入の圧力は特に激しいものになっていると言う。

 

会社は自らの事業に対して責任を持っていて継続可能であるとしてさらに防御をしている。例えば、シナー・マスは「生産用の森林」のうち72,000ヘクタール(シンガポールよりも広い地域)を「生物圏」として指定した。そこでは木や野生の動物が保護される。パーム油外車やアカシアの大尿上が実際には温室ガスの排出の減少に一役買っていると主張する人もいる。しかしながら、科学者は大農園が天然の森林と泥炭土壌を一掃している中で、この主張を一蹴している。

 

しかし、シナー・マスの経営者、ガンディー・スリストヤントは事業がインドネシアに対して大きな経済的な利益をもたらしていると指摘する。数百万の人を直接、間接に援助し、インドネシアの輸出の10分の1以上を生み出しているというのだ。シナー・マスの輸出の半分以上は中国とインドに向かう。自社の環境保護の資格を自慢し、炭素排出を最低限にし生態系の多様性を守ることに関して懸念を抱いているにもかかわらず、NGO団体に対するする苛立ちを隠すことができない。「彼らは、オラウータン(Orang-utan[実際に大農園の拡大で危機にさらされている]の心配はするのに、orangs[人間]の心配はしない。」

 

偉大な環境保護の期待: REDD

スリストヤント氏は、シナー・マスの生物圏が森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減(Reducing Emissions from Deforestation and Degradation: REDD)として知られる動きによって収入がもたらされるかも知れないと期待する。この考え方は、分別がなさ過ぎて利益をもたらすには至らない。先進国は新興国の森林を伐採することで裕福になった側面があり、また、古くからある森林の方が新しいものよりも炭素を蓄えておけるため、森林伐採をやめるために富裕国が貧しい国に資金提供することは(現在、いわゆるクリーン開発メカニズムの元で行われているあらたな植林よりも)理にかなっていることだと思える。保護に値するものはたくさんある。インドネシアの半分以上は未だ森林で覆われている。スマトラ島は、カリマンタンと同様見込みがないかもしれない。しかし、例えばまだパプア島がある。

 

REDDは、京都議定書の後釜となる交渉の場の一部を形成している。この交渉は12月にコペンハーゲンで行われる打ち合わせでクライマックスを迎える。環境に関する考え方は世界中のどこよりもインドネシアで知られているかもしれない。企業は利権のあるからでる廃棄物に割り当てを行っている。アメリカの大手投資銀行、メリル・リンチはプロジェクトを助成している。それほど名声が確立されてはいないが、「炭素トレーダー」がインドネシアでの活動を始めている。テルク・ビンジャイのような村では、世界中の納税者の支払いによって楽しい老後生活が送れるという幻想を抱いている。そして、政府は複雑な官僚的なインフラを構築し始めている。森林相は、妥当だと思える保護プロジェクトに関する規制と同時に、利益を分配するガイドラインをすでに発表している。

 

しかしこれまでのところ、森林にある炭素にかかわる支払いは小規模で自発的な市場のままでいる。イギリスの首相、ゴードン・ブラウンはコペンハーゲンでの取り決めは新興国に対して毎年1000億ドルを移転することを含むべきだという。これには森林保護のための資金が含まれる。しかし、疑問点も多く残されている。炭素の価格がひとつだ。資金はどう使われるのが最良なのか。そして支払いは本当に永久に行われるものなのか。

 

インドネシアの天候変化委員会のアグス・プルノモは懐疑的である。森林伐採がもたらす利益が失われることを補うのに必要な資金がもたらされるということは信じがたいと考えている。炭素排出が1トン削減できたたびに3から10ドルという現在話し合いをされている規模は、全く不適切だ。コペンハーゲンでの主要な点は、富裕世界の排出量を「多くさらに多く」削減しなければならないことだとする多くの人考えに彼は賛同する。「大気を守ることを貧しい人たちに任せきりにしてはいけない。」

 

したがって、インドネシアの森林に関して楽観的になることは容易ではない。大規模な国際会議を前にして、政府は気前の良い約束をしている。例えば、泥炭が3メートル以上の深さになっている場合には土地の転用を禁止した。しかし環境保護団体はほとんど役に立たないことだとしている。泥炭の沼地の深さはまちまちで、浅いところを使い切ることは残りを侵食することになるからだ。商業的な圧力も増加の方向にある。バイオ燃料のセルロースとしてアカシアやユーカリに転用することは新しい市場を生んでいる。また、パーム油を小規模で精製できるようになってきたことは収穫後24時間以内に果実を精製することをますます用意にしている。おそらく最も火急なことであるが、あらたなエル・ニーニョ現象が起ころうとしており、旱魃と破壊的な森林火災が起こることが危惧されている。

 

政府にとって炭素排出はさらにいらだたしい問題になっていくだろう。平和で、安定してあり、様々な文化が共存していることで国際的な舞台における地位を確保する準備が整っている国にもかかわらず、インドネシアは、公平さを欠くことではあるかもしれないが、地球規模の破壊者としての非難を受けることになるかもしれない。

 

(以上)

 

| Merlion | 07:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | 07:51 | - | - | pookmark |
Comment








Trackback

Calendar

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< September 2017 >>

Sponsored Links

Profile

Recommend

Search

Entry

Comment

Archives

Category

Link

Feed

Others

無料ブログ作成サービス JUGEM

Mobile

qrcode