昨日に続き、クラウド・コンピューティングに関してまとめた記事の後半です。
特定のサービスに固定されてしまうリスクがあること、プライバシーの問題があること、データ喪失の危険があること、の三つを考えなければいけない領域としてあげています。プライバシー以外は必ずしもクラウド固有の問題ではないと思います。この記事でも上げている通り、自分のパソコンに保存しているデータでもパソコンが壊れれば失われることはあるのですから。
様々な問題点はあれど、クラウド・サービスは既に我々の生活の周りに溢れています。本当に良いサービスになると言うことは、それを利用していることに気づくことがない、と言うことなのかもしれません。
2009年5月30日付、The EconomistのLeader欄に掲載された記事です。
自分自身が金融機関向けにパッケージを販売しているので、一度採用されたシステムは、かなり大きな問題があってもなかなか他のシステムに乗り換えることはおきません。この「かなり大きな問題」の程度は普通の人が考えるよりもずっと大きなものです。訴訟騒ぎになったシステムでも使い続けている例もあったりします。
銀行系のシステムでオープンソースで組んであるものはまだあまり聞いたことがありません。銀行向けのシステムはおそらくもっとも保守的に組んであるシステムのひとつだと思うので、技術的な革新はどうしても遅れ気味になります。
オープン・ソースは、この記事が指摘するように市民権を得たと思います。そこで得られた利点を「クラウド」という新しい概念のおかげで失うような事態は避けたいものです。
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2009年4月25日、The Economistのビジネス欄に掲載された記事です。
昨日掲載した記事の訳注の中でお約束した記事です。昨日の記事では、オラクルとサンの合併については、最近の戦略的な合併の中でも例外的に多額のプレミアムが払われた旨の記載があったので、そのあたりの説明があることを期待して訳し始めました。でも、今日の記事の中では、払った金額に関する記載はありましたが、その金額自体は肯定的に捕らえられているように感じました。何日か前に「比較」って難しいと言う話を書きましたが、ここでも比較の軸がどこになるかで論調が変わると言うことだと思います。今日の記事では、「情報通信産業の中でオラクルが得ることができるもの」を主題として考えると、支払った対価は正当化できる、と言う話です。昨日の記事は、「最近の戦略的な買収の案件の中で比較して」考えると、レバレッジが高すぎで例外的な取り扱いになる、と言う話でした。
情報通信産業の記事はどうしても聞きなれないカタカナ用語が多くなるので、今日の記事もあまり読みやすいものではないと思います。特に「プライベート・クラウド」については比較的新しい考え方なので、私自身ついていけていません。そのうち解説記事を載せるようにしたいと思います。
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